先日開催されたデジタル技術関連の国際的イベントViva Technology (VivaTech) 2024では、ペイ・ド・ラ・ロワール地域圏からも多くの企業が出展しました。革新的なスタートアップ企業が注目を集めたほか、デジタル産業を巡る主な課題についての議論が活発に行われました。
パリで開催されたVivaTech 2024は、来場者16万5000人(前年比10%増)、参加スタートアップ企業1万3500社(同20%増)という盛況のうちに幕を閉じました。
本イベントへの参加にあたり、当公社では「ペイ・ド・ラ・ロワール地域圏から出展する革新的なスタートアップ企業27社との連携強化」および「新技術の実用化を目指す製造分野のスタートアップ企業が域内で技術開発のパートナーと出会えるようサポートするための関係構築」という目標を立てていました。
イベントを通じて実感したのは、明確な目的を持って来場すること、そして会場内を案内してくれる人と一緒に回ることの大切さです。当公社にお任せいただければ、パートナーに相応しい企業や団体と出会えるようサポートいたします。
製造分野のスタートアップ企業に欠かせない生成 AI
生成AI(生成人工知能)とは、人間の認知機能を模倣し、コンテンツを自動で作り出す技術のことです。製造業では、生成AIを導入することで作業日報の作成や安全基準の解析などにかかる時間を短縮し、業務の効率化を達成できる可能性があります。
「今回私が特に注目したのはオープンソースAIの登場です。これはまだ生まれたばかりの技術ですが、とてつもない可能性を秘めており、自社のサーバーでホストするセキュアな独立型ソリューションの運用を可能にしてくれます。つまり、AIの大きなメリットを享受しながら、社内データの保護強化、時間と予算の節約、使用する各種AIモデルの合理化、さらに社内のニーズに対応できるようなモデルの最適化を実現できるのです。」
Aymeric de Maussion (Solutions&co、AIエキスパート)
日本企業へ集中的にアプローチ
今年のVivaTechで特別招待国として選ばれたのは日本。このことは、当公社が日本の先進的な企業と関係を築き、今後の共同事業の可能性について議論するための絶好のチャンスとなりました。
「2か月前に日本でスタートアップ企業の発掘活動を積極的に実施したのですが、VivaTechもそれと同じように「新技術の実用化を目指す日本のIT系スタートアップ企業を見つけ出す」という当公社の方針と完全に一致しています。そういうスタートアップ企業が今回のイベントに参加されていて、会場で皆様と議論や意見交換をする機会を持つことができました。当公社としては、こうした企業の皆様と協力関係を構築し、フランス進出に関わる意思決定を支援させていただくことで、将来性のある日本企業への働きかけと積極的なアプローチを強化していきたいと考えています。」
エベールまどか(Solutions&co、プロジェクトアドバイザー)
デジタル産業が活発なペイ・ド・ラ・ロワール地域圏
革新的なスタートアップ企業や業界をリードする大手企業、学術研究機関や産業クラスター、イノベーションプラットフォームなどで構成される強固なエコシステムを基盤として、ペイ・ド・ラ・ロワール地域圏はデジタル産業の一大集積地となっています。
また、欧州委員会の公募事業にも選定されており、製造業のデジタル化を目指す壮大なプロジェクト「DIVA」を主導しています。
ペイ・ド・ラ・ロワール地域圏のデジタル産業についてご興味がおありでしたら、最新情報をまとめた資料をご覧ください。